おじさんがバイト女子から貰った淡く切ない一冊のパンの本

私の職場はカフェレストラン、それなりに大きなお店ですので多くのスタッフが働いていてその8割ぐらいが女性スタッフです。多くがアルバイトのスタッフなので毎日顔を会わせるわけではないのですが、その中に週3ぐらいで出勤してくる20代前半の女の子がいます。

正直仕事と恋愛感情はしっかり区別する性格なのですがその子だけはどうしても気になってしまう、それは彼女が面接で来店して以来ですので言うなれば一目惚れに近い感情です。

ただ当時私は50歳、相手の親御さんとほぼ同年齢かもしかしたら私の方が上でもおかしくない年齢です。さすがに好きだとかそういったことは口が裂けても言えなくて、ずっとそれは心に秘めています。仕事の合間は結構よく喋る間柄ではありますので、彼女からしてもそんなに嫌な上司ではないのでしょう。

何かにつけて冗談を言う彼女、ちょっとナメたような口調だったりするのですが悪気がないのはわかっているし、愛嬌があるのが彼女の魅力でもあるのでタメ口をきかれようがそんなに腹が立ちません。たまにご飯に誘ってもバカにしたように笑われて終わり、なんとも切ないやりとりなのです。

ある休みの日、私が家でパンを焼きました。その一年前ぐらいから趣味でやっていたんですが、ようやく人に食べてもらえる程度には上達したかなと思い、職場にいくつか持っていったんですね。ちょうど彼女が出勤していたのでよければ食べてと手渡しました。

クロワッサン一個、私からすれば美味しかったよと言って欲しかったんですが、休憩時間から帰ってきた彼女は食べたよとそっけない一言。美味しいと言ってくれないところがなんとも彼女らしくて、でもいつかそう言わせてやると一人気合が入りました。

その年の誕生日の少し前、話の流れで好きなお菓子の話になりました。彼女はお菓子よりパンの方が好きだなと言うので、ならば今度もっと美味しいの作るから本買ってよと冗談ぽく言いました。その時私は本屋で見つけた一冊を買おうかどうか迷っていました。

「メゾンカイザーのパンレシピ」という本定価で3000円ぐらいなので自分で買うこともできたのですが、その彼女に買って欲しかったんですね。好きな女性からもらったらなんて嬉しいだろうと思ったのです。

でも彼女は私の誕生日は知りません。誕生日だから欲しいと言うのはちょっと強要している気がして、彼女の自主性に任せました。もしプレゼントしてくれるようなら少しは私の好意を受け入れてくれてるんだろうと、ちょっとした願望ですね。

たまに会話の中で本の話を出しておねだりしましたが結局プレゼントはないまま日が過ぎました。誕生日も友人が祝ってくれたもののそれはそう言う口実の飲み会、まあ毎年のようにある行事です。

私が欲しかったのは彼女からの本のプレゼントですが、まあ遊びたい盛りの彼女ですからおじさんにわざわざ本を買ってあげるなんて発想はなくて当たり前なのです。

でもその数ヶ月後、ひょんなことから本の話になりました。そして彼女が一言言いました。

「あの本の名前なんだっけ?あれあればいろんなパン作ってくれるの?」

もちろんそれは作りますよね、だって食べてくれるのは嬉しいですから。その数日後彼女は私にその本をくれました。

「誕生日じゃないけど誕生日のプレゼントだと思って使ってよ」

なんだそれと思いましたが、どうやら後で私の誕生日が6月だったのを知って、間に合わなかったから迷ってたそうです。結局もらえたのは秋になってからでしたが、随分遅めの誕生日プレゼントをそれでも私はとても嬉しく思いました。

けして付き合ったりはできないですが結構大事な友達と思ってくれてることが何より嬉しかったんですね。

「じゃあ私の時は倍返しでよろしくね」

いたずらな表情で笑っている彼女、やっぱり彼女は可愛いなと思います。

関連記事

シャイな彼からのプレゼントは大好きなサマンサタバサのバッグ!

ゲーム我慢しすぎw 自分を取り戻す事が出来た誕生日プレゼント

初めての彼女に貰った生涯忘れられないシルバーのネックレス!

私が彼氏からもらった大切なXbox

大事にしたかった彼女とすぐなくしてしまった腕時計

エロ本、AVセット…。彼女からの衝撃の誕生日プレゼント